ゲージを使用したレポート
この STEP では、売上の目標額に対する受注金額の達成率をゲージでグラフィカルに表示する手順を説明する。
<支社別の目標額を設定したテーブルの作成>
まずは、NorthwindJ データベース内に支社別の目標額を設定したテーブルの作成する。
「支社別目標額」テーブルを作成するには、Management Studio を起動して、次の SQL ステートメントを記述またはサンプル スクリプト内の「step4_CreateTable.txt」ファイルから SQL をコピーして貼り付けて、実行する。
ゲージの作成
ゲージの作成
レポート内へ「ゲージ」オブジェクトを配置して、全社の達成率や、支社ごとの達成率がグラフィカルに表示されるようにしてみる。
- まずは、レポート ビルダーを起動
- [作業の開始]ページが表示されたら、[新しいレポート]の[空のレポート]をクリック
- レポートのデザイン画面が表示されたら、次のようにデザイン上の任意の場所を右クリックして、[挿入]から[ゲージ]をクリック
- これにより、[ゲージの種類の選択]ダイアログが表示されるので、今回は[放射状]を選択して、[OK]ボタンをクリック
- 次に、[データセットのプロパティ]ダイアログが表示されるので、[レポートに埋め込まれたデータセットを使用します]を選択して、[新規]ボタンをクリック
- [データ ソースのプロパティ]ダイアログが表示されたら、[共有接続またはレポート モデルを使用する]を選択して、Step2 で作成した共有データ ソース(DS_NorthwindJ1)を選択し、[OK]ボタンをクリック
- [データセットのプロパティ]ダイアログでは、データセットを作成するために、[クエリ デザイナー]ボタンをクリック
- [データ ソースの資格情報の入力]ダイアログが表示されたら、データ ソースに接続するための適切な資格情報を入力して、[OK]ボタンをクリック
- [クエリ デザイナー]ダイアログが表示されたら、[テキストとして編集]ボタンをクリック
受注データを取得するために、次のようにクエリ(SQL ステートメント)を入力またはサンプル スクリプト内の「Step4_Query.txt」ファイルからクエリをコピーして貼り付けます。
クエリの入力後、ツール バーの[!](実行)ボタンをクリックして、結果を確認しておきましょう。このクエリは、支社ごとの受注金額の合計と目標額を取得するために、「支社別目標額」テーブルと「受注」、「受注明細」、「社員」テーブルを結合(JOIN)しています。また、データを 2006年度のデータに絞り込み、社員テーブルの在籍支社ごとにグループ化して、支社ごとの受注金額の合計を算出し、MAX 関数を使用して支社ごとの目標額を取得しています。 結果の確認後は、[OK]ボタンをクリックします。 - [データセットのプロパティ]ダイアログへ戻ったら、[OK]ボタンをクリックする
- これにより、ゲージがレポートへ配置される
全社の達成率の表示
次に、ゲージへ全社の達成率を表示してみる。
- 配置したゲージをダブル クリックして[ゲージ データ]を表示して、[Σ 値]の「(未指定)」の[▼]ボタンをクリックし、[式]を選択する
- [式]ダイアログが表示されたら、次のように式を入力します(式の詳細については Step 13 で説明)
全社の達成率は、データセットの「受注金額」フィールドの合計(Sum(Fields!受注金額.Value))を、すべての支社の「目標額」フィールドの合計(Sum(Fields!目標額.Value))で割って、100 をかけ算することで取得できるので、このように式を記述しています。
入力後、[OK]ボタンをクリックします。 - [放射状ポインターのプロパティ]ダイアログへ戻ったら、[OK]ボタンをクリックする
- リボンの[実行]ボタンをクリックして、プレビューを表示し、結果を確認する
全社の達成率(95.4%)がゲージに表示されていることを確認できます。確認後、[デザイン]ボタンをクリックしてデザイン画面へ戻る。
ラベルの追加
ラベルの追加
次に、作成したゲージが何を表すかを示すために、ラベルを追加する。
- ラベルを追加するには、ゲージ内の任意の場所を右クリックして、[ラベルの追加]をクリック
- これにより、ゲージ内にラベルが配置されるので、次のように配置されたラベルを右クリックして、[ラベルのプロパティ]をクリック
[ラベルのプロパティ]ダイアログが表示されたら、[テキスト]内の文字を「全社達成率」へ変更して、[OK]ボタンをクリック。 - 設定後、プレビューを表示して、結果を確認する
ゲージを構成する各部の名称
以降では、スケールの最大値を変更したり、範囲を変更したりする方法を説明する。
ゲージの最大値、範囲の変更
ゲージ(スケール)の最大値の変更
次に、ゲージの最大値を変更して、100%以上の値を表示できるようにしましょう。
- 最大値を変更するには、次のようにゲージのスケール上で右クリックして、[スケールのプロパティ]をクリックします。
- これにより、[放射状スケールのプロパティ]ダイアログが表示されるので、[最大]を「150」へ変更して、[OK]ボタンをクリックします。
範囲の変更
ゲージの最大値を変更した後は、範囲の長さも変更しておきましょう。デフォルトでは、範囲は 70~100 に設定されているので、80~150 になるように変更します。
- 範囲を変更するには、次のようにゲージの範囲上で右クリックして、[範囲のプロパティ]をクリックします。
- [放射状スケールの範囲のプロパティ]ダイアログが表示されたら、[範囲の開始スケール値]を「80」、[範囲の終了スケール値]を「150」へ変更します。
- 続いて、範囲の色を変更するために、次のように[塗りつぶし]ページを開きます。
任意の色を設定できますが、今回は、[色]へ「黄」、[2番目の色]へ「ライム」を選択して、[OK]ボタンをクリックします。 - プレビューを表示して、結果を確認してみましょう
範囲が、「80」から「150」まで表示されて、色が緑に変更されていることを確認できます。確認後、デザイン画面へ戻ります。
東京本社の達成率を表すゲージの作成
東京本社の達成率を表すゲージの作成
次に、東京本社の達成率を表すゲージを作成してみましょう。
- 作成した全社の達成率のゲージを選択して、Ctrl + C を押下してクリップボードへコピーし、Ctrl + V でレポートへ貼り付けます。
- 貼り付けたゲージを移動して、全社達成率の横へ配置し、サイズをやや小さめにします。
- 新しく配置したゲージは、全社達成率のゲージをコピーしたものなので、これを東京本社の達成率へ変更するために、ゲージを右クリックして、[ゲージ パネルのプロパティ]をクリックします。
- [ゲージ パネルのプロパティ]ダイアログが表示されたら、[フィルター]ページをクリックして表示します。
このページでは、ゲージのデータを「東京本社」のデータのみに限定するために、[追加]ボタンをクリックして、[式]で「在籍支社」を選択、[値]へ「東京本社」と入力し、[OK]ボタンをクリックします。 - 次に、ラベルを「東京本社」へ変更するために、ラベルを右クリックして[ラベルのプロパティ]をクリックします。
[ラベルのプロパティ]ダイアログが表示されたら、[テキスト]内の文字を「東京本社」と変更して、[OK]ボタンをクリックします。 - 設定後、プレビューを表示して、結果を確認しておきましょう。
全社の達成率を表すゲージに加えて、東京本社の達成率(83.2%)を表すゲージが追加されていることを確認できます。確認後、デザイン画面へ戻ります。
ゲージのフレーム、スケール ラベルの変更
ゲージのフレームと色の変更
次に、ゲージのスタイル(フレームの形や色など)を変更してみましょう。
ここでは、「全社達成率」のゲージのスタイルを変更してみましょう。
- 次のように「全社達成率」のゲージを右クリックして、[ゲージのプロパティ]をクリックします。
- [放射状ゲージのプロパティ]ダイアログが表示されたら、フレームの形を変更するために、[フレーム]ページを開いて、[図形]へ任意の図形(円6 など)を選択します。
また、ゲージにガラスの光沢を加えるために、[ガラス効果]チェックボックスをチェックします。 - 次に、フレームの色を変更するために[フレームの塗りつぶし]ページを開いて、[色]へ任意の色(ディム グレイ など)を選択します。
- 続いて、ゲージの色を変更するために、[背景の塗りつぶし]ページを開いて、[色]へ任意の色(黒など)を選択します。
- 設定後、プレビューを表示して、結果を確認しておきましょう。
スケール ラベルの色の変更
次に、スケールのラベルを見やすい色へ変更してみましょう。
- ゲージのスケール上で右クリックして、[スケールのプロパティ]をクリックします。
- [放射状スケールのプロパティ]ダイアログが表示されたら、次のように[ラベルのフォント]ページを開きます。
このページでは、任意のフォントやサイズ、色へ設定できますが、今回は、[サイズ]を「16pt」、[スタイル]の「太字」チェックボックスをチェックし、[色]を「白」へ変更して、[OK]ボタンをクリックします。
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プレビューを表示して、結果を確認してみましょう
ポインターの色の変更
ポインターの色の変更
次に、ポインターの色を変更してみましょう。
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